「蝉しぐれ」を観た 久し振りに<構図>に凄くこだわった映画だと思った 何気ないロングショットや、イメージ的なショット一つ一つが もの凄く計算されている 多分撮影する季節はもとより、撮る時間やアングルなど 監督(もしくは撮影監督)が、映像に相当うるさいのだろう 綺麗な映像は見慣れていますが、それでも素直に「きれいだなぁ」と思える。 映像屋の意地を感じますね。 アマチュア的な撮り方がもてはやされている今、 こういう映画は貴重だと思う <絵の力>みたいなものを見せ付けられるような映画だった。 それに市川染五郎さんがイイ 何がイイって立ち姿が美しい 殺陣の美しさは、やっぱりはっきりとした違いを感じる 人種がちがうんだろう しかしその反面、物語としての面白さは薄い 本が有名過ぎて形式美みたいな映画になってしまうのはしょうがないのだろうけど 物語の骨格に力を入れ過ぎて、その先を描く時間が足りなかったというか、 じっくりと進め過ぎて、中心がぐらついてしまったというか そういう印象を受けた。 こういう映画はこう作るのが正当だとは思うけど、 もう少し力の入れ具合のバランスが取れたらいいのになぁとも思う。 なんて苦言を書いてますが、映像の美しさはやはり特別。 ずっとフワフワしてる映像や、何かを誇張したような映像は、 たまに観ると面白いけど、やっぱり本流には成りえない デジタル一眼が動画を撮れるようになって写真家が映像を撮る時代。 写真家が撮る映像は一見カッコ良くスタイリッシュでも やっぱりスナップ的で、絵と絵が繋がらない映像が多い。 それは写真がどんな場合でも一枚で完結するメディアであることから 仕方のないこと。(写真展の場合は別だけど) でも映像は、ワンショットで語れることが少ない分、絵を積み重ねて語るメディアだ だから映像屋はカメラを回しながら常に次のショットのイメージを持っている。 映像屋には映像屋にしか撮れない映像がある。 そんなことを考えさせてくれた映画でした。 俺ももっと映像の勉強しないとな。
by rawworks
| 2010-08-09 00:31
| X2
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